白 仁 田 ギャラリー
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「無窮

山形市 立石寺 別称山寺
令和元年7月24日完成

芭蕉の『奥の細道』の中に『立石寺』の章があります。 芭蕉は江戸を出発し、現在の栃木、福島、宮城と北上し、そこから岩手県南部の平泉を経由して山形に入りました。山形県北東部の尾花沢というところで、人々から立石寺を一度は見ておいたほうがいいと言われ30kmほど戻り、佳景寂寞として心澄みゆくのみ覚ゆと記しています。 そこで詠まれた俳句があの有名な『閑かさや岩にしみ入る蝉の声』です。私も5月に1045段の石段を登り、訪ねて来ました。芭蕉はこの句に「静か」ではなく「閑か」という字を当てたところにこの地の全てを物語っているような気がしました。